水の都 しゃんどらんど

水の都での日常を記していきます。

株式会社ヘマタイトを退職します

株式会社ヘマタイトを退職する理由

単純に会社が倒産することになったためです。基本的には月半ばで全員解雇となりましたが、私は総務であるため後処理をしなければならず、本日(2020/10/31)まで在籍していた次第です。尚、本日でオフィスのほうも完全撤去致しました。1年と約5ヶ月、お世話になりました。

 

お前会社で何やってたの?

基本的には総務という名の社長の無茶振りを捌く業務をやっていました。キレていたことも多かったですが、環境としては働きやすかったですし、従業員に対して優しい会社だったので減給されたりだとかもなかったです。毎月入出金を管理したり、経費の処理をしたり、役所仕事をしたり、おやつ食べながらTwitterしたり、ほどほどに自由に、しかしきちんと業務はこなしていたと(自分では)思っています。もう少し私にエンジニアリングの知識があれば、従業員のメンタルケアなども出来たよな、と反省している部分もありますが、そこはなかなか難しかったです。代わりに取締役に従業員の状況を伝えてケアに回ってもらったりもしました。出来ないことは相談してみるとよいです。

 

そもそも会社にどうやって入ったの?

弊社は従業員に優しいと上記しましたが、裏を返せばガバガバな部分が大きかったので社長が偶然にも私の当時の彼氏(現旦那です)と親交が深く、「ジュニアエンジニア」として押し込まれる形であれよあれよと入社しました。そういえば思い出したんですが、入社するとき入社フォームみたいなのは渡されましたが手続き当日の持ち物の指示などがまるでなかったのでやっぱりガバガバだったよなあと思います。後に「誰でも彼でも社長が採用したら採用になる体制は良くない」というごもっともすぎる意見が出たため、採用フローは整えられました。最も、その採用フローを使ったのはひとりくらいでしたが……。

 

ジュニアエンジニアと総務の関係性

無いですね。いや本当にないですね。こればっかりは私が単に被害を被ったと言っても差し支えないと思います。ある日突然前総務からSlackで「自分の業務をしゃみさんに引き継ぐ必要があるのでいつ出社できるか教えて下さい」みたいなメンションが送られてきて、「?????????」となったまま半月くらいで総務を引き継ぎました。前総務は半月で最低限の引き継ぎをして有給消化に入ってしまったため、あまり連絡も取れずわからないことだらけで四苦八苦しました。ここで得た知見ですが、バックオフィス業務でわからないことはインターネットでカチカチするよりも有識者、つまりはお役所様に直接尋ねるのが良いということです。あちらも面倒だとは思いますが、わけのわからん書類を送られてくるよりかは事前に尋ねられたほうが遥かにマシだと思います。役所に対して漠然と恐怖的な感情を抱いていましたが、割と親切に親身に教えてくれます。あと、ポイントとしては「自分は初心者であり何もわかっていない」ということを強調すればより丁寧に解答してくれるかな、と。

 

約1年4ヶ月ほど総務をやってみた感想

面倒くさいです。でも私は機械と対話するよりも人間と対話するほうが遥かに向いている人間なので、こちらの道を開拓していく他ないようですね。一生社長の尻叩いてる総務やってるかもしれないし、はたまた別の天職を見つけて精を出しているかもしれません。ちなみに私はPDFというやつが読めなくて、絶対印刷して紙と蛍光ペンとボールペンで作業する派です。スクロールとかいうの、だるいんで……特に総則みたいなのを読んでいるときは量が膨大になるので読み返すときにマーカーや書き込みがあるとするっと記憶が蘇るので便利ですね。個人的な感想ですが。

 

特に関係ないけど総務としては関係あること

どうにもこうにもミスが減らずに顧問の税理士さんにお手数おかけしていたので、どうしても気になっていたWAIS-Ⅲというやつを今年の春くらいに受けてみました。結果、ADHDの人が出来ないことは出来ていて、しかし処理能力が著しく欠けているため事務作業等には向いていないねと言われました。総務くんさあ……。結果としてはグレーゾーンでASDの傾向があり、物理的に視界が狭いこと(例えば人にぶつかりやすいとか)、神経が一部過敏であること(これに関しては偏食なので納得です)、よくわからないこだわりがあること(稀に発生する)などが主症状です。残念ながらASDにつける薬はないのですが、現在ストラテラを処方してもらっていまして、これのおかげで業務がかなり楽になりました。メモを取ろうとしても「メモを取る」という行動をしようとしたことを忘れたり、同時進行で複数のことを考えているため整理しようとしてもどこから手を付けたら良いのかわからなかったりしていた部分がすっきりして、次は何をするか優先度はどうかというのを頭の中で整理できるようになったので業務の効率があがりました。

 

総評

いきなり押し付けられた割には自分なりに自分の全力を出せたのではないかと思います。体験としても悪くなかったですし、それなりにスキルを積ませていただいたので、心配していた転職のほうもあっさりと決まりました。案外需要あるんだな~私(照)。まあそれは傲慢でもあるので、これからも自分を卑下せず過大評価もせず黙々とスキルセットを揃えていけたらな、と思っています。武器は大いに越したことはない。以下、おまけです。

 

 

株式会社ヘマタイトのここが駄目!!!

- 従業員のコミュニケーション能力にムラがありすぎる

これ割と苦労しました。総務として言わなければならないことがあるときに、この人の自尊心をどう傷つけないようにするかというのを一考しなければならなかったです。個々人出来ることと出来ないことはあると思いますが、業務的な指摘と個人的な感情は混ぜると危険です。まあ混ぜて考えてオブラートに包んでいたのが私なんですが、これ割と負担です。「言う文化にある人と言わない文化にある人がいるよね」って話をしたとき、必ず反応をするのは「言う文化にある人」ということです。そこの調和をどうとるか、それはどこの誰に責任があるのか未だにわかっていません。

 

- 社長がそもそも私的感情を持ちすぎている

これ会社が倒産した一因でもあると思います。とにかく優しい、というか優しすぎて優しいと甘いを取り違えているとも感じました。時には強く叱るのも優しさであり、許すことのすべてが美徳というわけではありません。それを受け入れるか受け入れないかは相手次第だと思いますが、優しさと甘さを取り違えた結果、相手を駄目にすることもあるのでそれは一個人としてもよろしくはない。あなたは何人分の人生を背負うつもりなんですか、と問いたい。その先に繋がらない一時的な甘味なんて毒でしかないんですよ。まあこれについてはぽつりと反省の言葉を聞いたのでこれ以上言及はしません。

 

- 炎上案件が多すぎる

炎上してないところ最後に見たのいつか覚えていないくらいには色々と炎上してました。私は専らバックオフィス業務に専念していたため案件について何が駄目なのかみたいなのは全然わかりませんが、みんなが疲弊していることだけは感じ取っていましたし、労務的な観点で「この人死なないかな大丈夫かな」と心配になることもありすぎました。正直、出来る人と出来ない人が混在していて、うまく出来ない人をうまく回せる人がフォローし続けているのだろうな、と感じ取れることばかりで傍から見ててつらかったです。出来る出来ないで表現するのは非常に失礼だと思いますが、得手不得手に関係なく人員不足でアサインされている様子などを見ているとこっちも心が痛ましかったです。その分野は不得手な人でも別の案件なら活躍できている姿も見ていましたし、なんだかなあという気持ちでした。

 

- 最後の最後で総務を大炎上させて泣かせる

これは明確に私的な恨みですが、20人規模の会社でも全員を退職させようとすると手続きがかなり発生します。解雇予告から1ヶ月、私の睡眠時間はストレスからなのか単純に睡眠障害が悪化しただけなのか、ほぼ4時間以内でした。眠剤を最大量出してもらっているのに眠り続けることが出来ず、昼間の耐え難い眠気にエナジードリンクストラテラを摂取することで誤魔化したりもしていました。早死三段活用ですね。もうやりたくないです。何が大変かと言われると色々あるのですが、まずは正社員の転職が決まるか否かによって手続きにムラが発生すること、会社で契約していたサービスなどを切ること、あれやこれやとやりすぎて10月も下旬に入ったある日、私は泣きながら社長に「もう限界かもしれない」と電話しました。励ましてはくれましたし、その後の責任は自分が取るとも言ってくれたのですが、そもそもお前が領収書を溜め込んだりしなかったら仕事の一端は発生してないんやぞとも後から思いました。あとは最後に退職手続きをしに色んな人に出社してもらったら手が滑って飲酒大会を始めてしまったんですが、これについても社長がもだついていたので私が強行しました。みなさん、上辺だけの言葉は信じてはいけない。

 

エピローグ

明日体力が残ってたら転職エントリ書きます。あと久々に有料Noteのほうも更新したくなったので、転職中の詳しいこととかは秘匿も兼ねてそっちに書こうかなと思います。いうて大部分はこのブログで大公開スマッシュブラザーズしますので、小銭をくれる方だけ読んでいただければ幸いです。じゃあな株式会社ヘマタイト!アデュー!